【決起集会4】第5話「金欠、成城に行く(前編)」
「過去」を引きずることで「現在」に対応できないことが多々ある。
これは紛れもない事実で、
映画などのエンターテイメントでも成功体験に基づいて過去の模倣をしてしまい、
結果的には古臭くてダサい代物が出来上がってしまうなんてことはよくある。
ただ、常に新しい情報やメイクなんてものを取り入れようとしても、
時間や金の問題がつきまとってしまうってのは、これまたよくある話でして‥
朝から、3年前に買ったパソコンで台本を直し、
昼になり6年前に買ったスマフォで各所と連絡を取り合った。
急いでシャワーを浴びて、外出するために10年前に買ったジャージから
5年前に買った古着に着替えてから家を出た。
パソコンは充電の減りが早くなったし、
スマフォは15%以下の充電率でカメラ機能が使えなくなる。
シャツもコートもだいぶよれてきた。
靴のかかとだって潰れている。
それでも、俺にはたいして気にならないし、
そもそも全部取り替える金なんてない。
むしろ満足しているくらいだ。
「我ながら物持ちがいいなあ」なんて思いつつ電車に乗り、
待ち時間はテトリスをして時間を潰した。
そして成城に着く。
この日の目的は劇場見学だ。
ただし、各自予定が合わず、とりあえず一人で劇場のスケジュールや劇場内の様子を確認。
制作担当の太田くんに劇場内の写真を送ろうとスマフォを取り出すと
game overの文字と積まれにまくったブロックがあった。
テトリスの画面を消して、カメラを起動。
すると、、、
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